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抜歯を宣告される前に。
2026年02月24日 [ブログ]

世界初・殺菌と清掃を両立する「ブルーラジカル」の科学的根拠
「もうこの歯は抜くしかありませんね」
歯周病の治療で、そう言われた経験はありませんか。
歯周病は、初期にはほとんど自覚症状がありません。
しかし、気づいたときには歯を支える骨が大きく失われ、抜歯が選択肢に入ってしまうことも少なくありません。
これまでの歯周病治療は、歯石や汚れを物理的に取り除くことが中心でした。
もちろんこれは非常に重要な治療ですが、歯ぐきの奥深くに入り込んだ細菌を完全に除去することは難しいという課題もありました。
そうした中で注目されているのが、東北大学で開発された新しい歯周病治療「ブルーラジカル」です。
従来の歯周病治療の限界
歯周病の原因は、歯の表面に付着した細菌の塊(バイオフィルム)です。
この細菌は、歯ぐきの奥にある歯周ポケットの中で増殖し、歯を支える骨を徐々に溶かしていきます。
従来の治療では、
- スケーリング(歯石除去)
- ルートプレーニング(歯根面の清掃)
などによって、細菌の温床となる汚れを取り除きます。
しかし、
- 深い歯周ポケット
- 複雑な歯の形態
- 重度の炎症
といったケースでは、器具が届きにくく、細菌が残ってしまう可能性がありました。
「殺菌」と「清掃」を同時に行う新しい発想
ブルーラジカルは、これまでの治療とは異なるアプローチをとります。
特徴は、殺菌」と「清掃」を同時に行えること」です。
この治療では、
- 専用の薬剤を歯周ポケットに作用させる
- 特殊な青色の光を照射する
- 活性酸素(ラジカル)を発生させる
- 歯周病菌を強力に殺菌する
という仕組みを用います。
このとき発生するラジカルは、細菌だけを選択的に攻撃し、周囲の組織への影響を抑える設計になっています。
さらに、同時に機械的な清掃も行うため、
- 細菌の破壊
- 汚れの除去
を同時に実現できる点が、従来治療との大きな違いです。
抜歯と診断された歯にも、新しい選択肢
重度の歯周病では、
- 歯の動揺が強い
- 歯周ポケットが深い
- 骨の吸収が進んでいる
といった理由で、抜歯が提案されることもあります。
しかしブルーラジカルの登場により、
これまで難しかった重度歯周病に対しても、歯を残せる可能性が広がっています。
もちろん、すべての歯が残せるわけではありません。
しかし、「抜歯しかない」と言われた歯でも、一度状態を精密に評価し、新しい治療の可能性を検討する価値はあります。
大切なのは「治療のあと」
どれほど優れた治療を受けても、歯周病は生活習慣病の一種です。
つまり、
- 毎日のセルフケア
- 定期的なメインテナンス
- リスクに応じた管理
がなければ、再発してしまいます。
ブルーラジカルは「魔法の治療」ではなく、
科学的根拠に基づいた、歯を残すための新しい選択肢の一つです。
大切なのは、
治療で環境を整え、その後も長く健康を維持していくこと。
ページデンタルクリニックでは、治療だけでなく、
その後の予防とメインテナンスまで含めたトータルな歯周病管理を行っています。
エビデンス・参考文献
ブルーラジカルは、東北大学大学院歯学研究科を中心に研究・開発された歯周病治療技術です。
臨床研究では、従来治療が困難だった中等度〜重度歯周病に対して、歯周ポケットの改善や炎症の減少が確認されています。
主なポイント:
- 光と薬剤を組み合わせた光機能化治療の一種
- 歯周病菌を選択的に殺菌
- 深い歯周ポケットにも作用
- 従来治療との併用で高い効果が期待される
参考:
- 東北大学大学院歯学研究科によるブルーラジカル関連研究
- 歯周治療における光線力学療法(PDT)関連論文
